2015年、私は2度にわたりベトナムを旅しました。活気あふれる南部のホーチミン、ベトナムの首都ハノイ、そして少数民族が暮らす山岳地帯のラオカイとサパ。ハッセルブラッドという中判フィルムカメラとデジタルカメラを持ち歩き、その土地で出会った人々やふと目に留まった風景を撮りました。
どこを訪れてもそこには初めて出会う風景と人々がいて、すべてが新鮮で、そして驚くほどフォトジェニックでした。
帰国後、フィルムを現像し貸し暗室にこもって自分自身の手で一枚ずつプリントを焼く。そうして仕上げた25点の作品をまとめ、翌 2016 年の春、このシリーズでは初めてとなる写真展を開催しました。
あれから10年。 現地の街並みもそこで過ごした時間も、それぞれに10年という時間を重ねています。
今回の個展は、当時の作品を改めて展示するものです。時間が経っても変わることのない銀塩プリントの質感や当時の空気感を、会場でゆっくりと感じていただければ幸いです。